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【育児のコツ】小児科は抗生物質をダラダラ出さない所を選ぶ事


おはようございます。今日は、題名の通り「抗生物質をダラダラ使う小児科には行かない方が良い」事について書こうと思います。実際問題、かかってみないと解らないのですが、予め調べてみるという手もあります。またそれは別の機会にでも。抗生物質をダラダラ使う小児科にかからない方が良い理由を以下に挙げますね。

☆風邪のウィルスに無効

一次感染の風邪ウイルスに抗生物質は無効です。これは色々な所で言われている事ですが、詳しい説明があまりされていない様に思います。簡単な話です。風邪の原因は通常「ウイルス」です。細菌じゃありません。抗生物質は有害な「細菌」に効く薬ですので、最近ではないウイルスには効果がありません。では何故抗生物質が出るのか?それは二次感染予防です。肺炎、気管支炎、中耳炎など、風邪に続いて出る感染症を予防します。なので、それらにならないよう「念のため」の処方で出される事が多いです。

☆耐性菌の問題

よく聞かれると思います。耐性菌。何やら怖いイメージですが、昔は抗生物質耐性の細菌は少なかった、というか居ませんでした。抗生物質が出来て、最近がそれに対する防衛機能を獲得し、またそれに効く薬・・・とイタチごっこの様にして耐性菌が増えていきました。また、あまり一般の方には知られていないかもしれませんが、今は細菌叢を調べると耐性菌は普通に出てきます。MRSAも普通に今は出てきますしね。なので、「とりあえず抗生物質出しておこう」だと、細菌に対して効果が出ていない可能性もあります。逆に、余計に耐性菌を増やしてしまう可能性もあります。

☆抗生物質は胃腸を壊す(腸内細菌叢の破壊)

抗生物質を飲むと、悪さをしている細菌だけでなく、良い細菌も殺してしまいます。その結果、胃腸の調子を崩して下痢を起こします。私の子供なんかは抗生物質が出た場合、飲ませると確実に下痢します。漢方学的にも脾胃(胃腸)に対して悪い影響を及ぼすので、「なるべく飲ませないように」という考え方です。知り合いの漢方を使われる耳鼻科の医師は「抗生物質はウルトラマンだ。怪獣をやっつけてどっか行っちゃうけど、ビルも壊してしまって、その後には瓦礫の山が残るでしょ?」と仰ってます。

☆マクロライド系の抗生剤による将来の喘息と肥満の誘発という研究結果

抗生物質の胃腸の中の腸内細菌叢に対する影響というのはあまり今までは解ってきませんでした。しかし、細菌、フィンランドで行われた研究にて「マクロライド系の抗生剤による将来の喘息と肥満の誘発する」という研究結果が出ています。ちなみにマクロライド系の抗生剤と言うのは呼吸器領域でよく使われる抗生物質ですが、それで喘息が誘発されるというのは皮肉な結果ですね。とりあえずは、抗生物質全てではないので、その辺りは安心できそうです(エリスロマイシン、クラリスロマイシンと言った名前の成分名の薬が処方箋に会ったら要注意。乳幼児の場合は出来るなら別のタイプの抗生物質にならないか聞いて見ましょう。しかし、気管支炎等では使う必要がある事もあるので、その辺りも念頭に入れて相談した方が良いと思います)。

☆抗生物質の使い方が上手い先生は・・・

本当に抗生物質の使い方が上手い先生は、ギリギリまで待って、ここぞという時にスパッと出して、短期間で治して「ハイ終了。」という事をされます。皮肉ですが、歳を取った先生より若い先生の方が最新の医療知識を持って診療されているので、むやみに抗生物質を出されない傾向にあります。抗生物質についての考え方を事前に病院に相談されると良いかもしれませんね。

以上です。少しでも参考になれば幸いです。

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