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【DTM】無料VSTで周波数帯域別にM/S処理を行う方法


この前のVST紹介BOTのRTが結構いいねされましたので、需要あるのかなと思って書いてみます。10年前、ボカロが出始めてDTM需要が大きくなりました。その時代から10年、VSTプラグインも多種多様なものが出来て、無料であっても性能の良いものが数多く出てきています。特に、中田ヤスタカ氏の影響でM/S処理の認知が増え、対応するプラグインも数多く出ています。しかし、本来はM/S処理は音の帯域別に細かく調整する必要があり、それが出来るプラグインはまだまだ有料のものしか出てきていないのが現状です。と思っていたのですが、無料で周波数帯域別にM/S処理が出来る方法がありました。私は以下の方法でやってます。

☆用意するもの
Voxengo Marvel GEQ


Voxengo MSED


FLUX Stereo Tool V3(Download centerを使用しDL) 


スペアナ(私はVoxengoのAn Specという周波数アナライザーを使ってますが、感度が良く使いやすいのがあれば何でもOK)


☆各VSTプラグイン解説
・Voxengo MSED  
Voxengoは、どのプラグインもGUIが秀逸で、見た目も物凄く凝っています。使いやすいプラグインだと思いますが、ピーキーっぽいかかり方をする事もありますので、その辺りは気を付ける必要があります。MSEDは、ボタン一つでMID、SIDEのミュートや音量調節、位相反転等が出来て非常に便利です。右側には、昔は無かったステレオアナライザーがありますね。

・Voxengo Marvel GEQ  
今回のメインVSTプラグインです。MID、SIDEの周波数帯域毎に個別に調整がかけられます。かかり方がちょっときつめでしょうか。使う際は、RoutingをMID-SIDE Stereoに設定してください。MIDとSIDEのボタンを切り替えながら作業します。

・FLUX Stereo Tool V3
ステレオアナライザーとして使用しています。今は無料のものが多く出てますので、使いやすいもので大丈夫です。MSEDのステレオアナライザーはちょっと見にくいですね。FLUX Stereo Tool V3はDownload Center経由でしかダウンロードできなくなってしまいましたので、面倒です。ステレオアナライザーが見やすいので私は使ってますが・・・。

スペアナ
ご自分の使い慣れたものをご準備ください。

☆設定順
*実際には、もっと色々とプラグインを入れますが、今回は簡略化して、周波数帯域でのM/S処理(EQ)のみ抜き出してます。

<音声トラック>
Voxengo MSED → Voxengo Marvel GEQ

<マスタートラック>  
FLUX Stereo Tool V3 → スペアナ

*全体で見ると、Voxengo MSED → Voxengo Marvel GEQ→FLUX Stereo Tool V3 → スペアナの順。Voxengo MSEDとVoxengo Marvel GEQは順番逆でもOKです。

☆方法
MSEDで、MIDとSIDEのミュートボタンがありますので、MIDを処理する場合はSIDEをミュート、SIDEを処理する場合はMIDをミュートします。全体のバランスを観る場合は、ミュート解除していじります。Marvel GEQのMID、SIDEを切り替えて、周波数帯域毎に細かく調整していきます。MID、SIDEをそれぞれ調整して、最後に両方を鳴らしながらバランスを取っていきます。M/Sの全体のバランスを調整したい場合は、Marvel GEQのMID、SIDEの各全体ボリュームでの調整も行います(なるべく、調整は一つのプラグインでまとめるよう心がけています。場合によっては複数で行います。)調整はFLUX Stereo Tool V3、スペアナでそれぞれ音の広がりや周波数帯域での音量チェックを行います。どの帯域を削る、盛るというのは一言で言えませんが、よくある失敗は、中低域(300~500Hz)を削りすぎて全体的に勢いが消えてスカスカになっている調整をしてしまっている事です。プロの処理した音源でも、ままありますので注意が必要です。昔、プロのエンジニアの方に教えていただいた方法ですが、自分の作品と似た曲、同じジャンルの曲の、マスタリングが上手い作品を持ってきて、それをWAVで抜き出して自分の曲ファイルに読み込ませ、ミュートを切り替えながらリファレンスして、似た質感の音に持っていくという方法があります。私も昔、この方法を取っていました。今は、同じジャンルの自分の作品を数個、リファレンスにすることが多いですね。

参考になれば幸いです。

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